バラードの難しさとポジションのはなし
去年の総括にも書きましたが、最近やっとバラードに取り組もうと思えるようになった。
なにしろバラードは難しい。
私は アドリブとテーマで言うと、アドリブの方が先になんとなく形になってはいたが、テーマを歌うというのが実に苦手な男だった。いまでもそうだ。多分、バップイディオムから研鑽を積んできたからかもしれない。
しかし特にトロンボーンという訥々とした楽器では結局のところ、テーマ、つまり音数の少ないゆったりとしたフレーズを歌えないとなんも始まらない、ということに今更ながら直面したわけです。
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んで、最近の私は、トロンボーンでなにを練習しているかというと、コプラッシュなんです。
コプラッシュ、トロンボーンのエチュードなんですけれども、トロンボーンを25年やってきて、この手の教則本に手を出すのは初めて。お恥ずかしい次第。
改めてコプラッシュをやってみて思うこと。
第4,第5ポジションの使い方がなっちゃいなかった、ということ。
例えば、D-B-C-Dというフレーズだったら、4-4-3-4というポジショニングだと手が楽だ。アドリブでやるときは、瞬間芸なので1-4-3-1とかで吹いてたりしました。
あと、同様のフレーズだったら、D-Bb-C-Dだったら 4-5-3-4 とか。
これも、第5ポジションのBbとか、ピッチがやばかったので昔はよう使わなかったんですけれども、覚悟決めて多用する練習をしています。ちょっとましになりました。
でもまだ、例えば Confirmationのテーマとか第6ポジションから始めるところまでいっていません。自然と4,5,6ポジションを使えるようになるにはあと半年くらいかかりそう。
こんなこと、楽器の練習としてはむしろ初級から中級レベルの話で、実にお恥ずかしいことなんですけれどもね。年数だけ重ねて、テクニックも固まったと思っていたんですが、人は変わろうと思ったら変わる。
で、コプラッシュやると、全体的にピッチがよくなりました。そしてテーマを歌うのもやりやすくなりました。やっぱりクラシックの教則本って大事なんだなあと思った。村田陽一先生の言うとおりでした。