半熟ドクターのジャズブログ

流浪のセッショントロンボニストが日々感じたこと

コピーの功罪

問:アドリブのソロに関してです。 「コピーは絶対にしたらいかん!」と言われる先輩もなかにはおられます。 私自身はした方がいいと思うんですけど……。 そもそもアドリブというものが必要なのか、という問いは、以前の質問を見て下さい。 jazz-zammai.haten…

Any Key… どこまで?

立ち止まって考えよう。東京ビッグサイトのロッカーコーナーから雑踏をながめる よく「Any Key、すべての調でフレーズとか練習した方がいいよ」とか言われます。 でも、本当に使います? そんなに沢山の調、どうせ使わないじゃん?という意見もあります。 実…

ジャズ検定クイズ!

drive.google.com告知していた、Ad-libの Workshopは無事に閉会いたしました。 関係各位のみなさま、ありがとうございました。一応「初心者向け」と銘打って開催したわけですけれども初心者の方々が集まりそうにありませんでした。 自分の人徳のなさです。結…

告知『夏休み緊急企画! "Endemic for Jazz" Adlib Workshop 〜アドリブはじめました』

【日時】8月4日 18:00 Open 18:30~ 【場所】Grand Soul Cafe Guns' 【住所】〒720-0042 広島県 福山市御船町1-13-10 【Tel】084-927-0071 【詳細】 夏休み特別企画! はいどうも。「半熟ドクター」の中の人です。「備後(福山・尾道)のジャムセッション情報…

アレンジ、というほどでもない初歩のアレンジ法

ジャズ研の二年生です。サックスをやっています。 入部して一年間は、セッションで演奏したり、お手本になるような歴史的名盤の演奏をそのまま演奏してみたりしています。 しかし、それって、極めてジャズ的ではないですよね。 自分なりにやってみたい。だか…

「シットイン」と「ジャムセッション」の違いとは?

ジャムセッションの一風景 ジャムセッションとシットインはどう違うんですか? もしくは普通のライブとジャムセッションとの違いはなんでしょうか? 語義の定義: ライブにおいて、本来の予定にない演奏者が参加したり、本来予定しなかった曲を演奏したりと…

テクニックと美意識

地元駅北口。2019。「早いフレーズの吹き方」という項では、早いフレーズの吹き方のコツなどを書きました。 jazz-zammai.hatenablog.jp 速いフレーズを吹くには? その2: - 半熟ドクターのジャズブログ 速いフレーズを吹くには? その3: - 半熟ドクター…

コードの理解 その6:展開と圧縮2

コードは、比較的フレキシブルであるということをいままで書いてきました。 コードの理解 その1:アベイラブル・ノートスケールの陥穽 - 半熟ドクターのジャズブログ(コード) コードの理解 その2:圧縮・展開について - 半熟ドクターのジャズブログ コー…

トロンボーンのテクニック水準:

ついこの間、2019年の時点のジャズトロンボーンの地平を改めて見渡してみた。テクニック路線の人たちのテクニック、僕が以前に思っていたよりも著しく向上しているように思う。* * *昔は、スラスラ系といえば古くはUrbie Green、その後 Bill WatrousとかC…

成長のロードマップ

アドリブフレーズの習得に際して: ジャズのフレージングについては、どの段階から始めてもいいと思います。 しかし初学で修めるべきことを積み残し次の段階に進むと、遡ってあとでもう一度やる必要があり、あまり効率がよくないことも確かです。 成長の階段…

セッションにはいくべきなのか? その2

前回の続きです。 jazz-zammai.hatenablog.jpその1公開のあと、色々友人の皆さんに意見をいただきました。その1では、独習のアドリブに関する成長、という話に限定していました。 しかしセッションにはそれ以外にもいろいろな効用がある、ということを再確…

フレーズの技巧について To use too much technique for phrasing

よくできた恋愛ものの映画を考えてみよう。 フランス映画のような奴をね。 バーで・街角で、花屋の店先で。 男と女はいろんな言葉のやりとり、恋の駆け引きを繰り返す。 研いだばかりのナイフのような鋭い言葉、 もぎたてのトマトのようなみずみずしい言葉、…

セッションには行くべきなのか? その1

問:ジャムセッションにはどんどん参加した方がいいんでしょうか? 先生に習っているある人の話です。 ある先生は「コピーしてそれをセッションに吹きに行くのは意味がない。わかってない状態でセッションに行っても技術は向上しない」と、セッションに出て…

アドリブをするときに気をつけなければいけないこと

裏山。2019年。 どうやってアドリブを吹くのですか? もしくは、アドリブを演奏する際に気をつけることはなんでしょうか? めっちゃ身も蓋もない質問です。 気をつけることは多岐に渡り、その優先順位の付け方こそが、各人のアドリブの持ち味になっているよ…

ピッチの話 その3 場末での話

前回の続きです。 jazz-zammai.hatenablog.jp jazz-zammai.hatenablog.jp 場末の話 ともあれ、かような歴史的で偉大なバンドにおいて、ピッチは相対的で深遠なものではある*1。 しかしアマチュアが普段場末のセッションで演奏する場合は、そういう深遠な話以…

ピッチの話 その2―ロン・カーター。音程の多義性。

積丹半島だと思う。2006年くらい。前回の続きです。 jazz-zammai.hatenablog.jp マイルス・スマイルズ 話を個人のレベルに落とすが、ロンカーターである。 ロンカーター、昔の僕は、単に「ピッチ悪いやつだな」と思っていた。 びよんびよん曖昧なビートで曖…

ピッチの話 その1 ピッチの意味論

最近の僕にとって*1、音程に悩むのは以前ほどではなくなった。楽器を始めた学生の頃は僕はあまりピッチがよくなかった。 だが、中学生・高校生、そして大学一年生くらいまで、 今思うと、ピッチが悪いころは、実に「ピッチが悪い」ということさえもわからな…

吹奏楽の桎梏〜ブラバン出身プチ侍の行く末 その2

問い:中学・高校はブラスバンドでした。大学に入ってジャズがしたくてジャズのクラブに入りましたが、アドリブがよくわかりません。 どうしたらいいでしょうか? 前回の続きです。 jazz-zammai.hatenablog.jp アドリブをするにはどうしたらいいかという話で…

吹奏楽の桎梏〜ブラバン出身プチ侍の行く末 その1

問い:中学・高校はブラスバンドでした。大学に入ってジャズがしたくてジャズのクラブに入りましたが、アドリブがよくわかりません。 どうしたらいいでしょうか? という身も蓋もない仮想質問を考えてみました。 このような疑問を持っている人は*1、全国に1…

コードの理解 その5:まとめ

さて、1〜4まで、コード進行についてつらつら述べてきました。 といっても、コード進行の「あり方」というものを示しただけです。眺め方、とでもいいましょうかね。 理論的な飛躍 本来、「ドミナント(V)」→「トニック(I)」の解決感は、一つの調性の中…

コードの理解 その4:ドミナント・モーション

前回の続きです。 jazz-zammai.hatenablog.jp はい。前回のおさらいですね。 Bop-Idiomでは、フレーズのとっかかりを作るために、コード・チェンジを増やします 結果的にはコード進行が細かく複雑になります Bop-Idiomにおいてはコード進行が細かく変化する…

コードの理解 その3:コードを複雑にする理由

なぜジャズのコードは複雑なのか? 前回では、 複雑なコード進行は単純なコード進行(大まかな流れ)を元に作られている。 ジャズではコード進行を複雑化する傾向がある。 と書きました。 jazz-zammai.hatenablog.jpではなぜ、ジャズではコードをちょこちょこ…

コードの理解 その2:圧縮・展開について

ブルース形式というのがあります。多くはワンコーラス12小節で、ロックからR&B、ブルース、ジャズ問わず広く演奏される曲の一形式です。 ジャズでは管楽器がBb/Eb管であることから、フラットの調(FかBb)が好んで演奏されます。 もちろんそれ以外のキーもたく…

コードの理解 その1:アベイラブル・ノートスケールの陥穽

問:アドリブが吹きたくていろいろやっているんですが、今ひとつです。コードが、よくわからないんです。 うん、僕もコードは、よくわかりません。 終わり。 うそ。コード、と一括りにするのは大変危険なことです。 現在の商業音楽の大多数はコードを元に構…

記譜について その3

島根の病院に赴任していた時の官舎の庭です。2000年撮影。 問い:私はトロンボーンなんですが、アドリブのコピーの時の記譜のコツ、ありますか? 楽譜を書く必要に迫られるのは次のような場合です。 レコード・テープ、CD/MDなどから耳に聴いたテーマやアド…

音感の確認 Troubleshooting for Improvisation

前回 絶対音感・相対音感の話を書きました。もしアドリブができないのが悩みならば、 音感に問題がある場合は、原因を要素還元して解決できるかもしれない。 インプロヴィゼーションが演奏されるまで 我々は楽器をもって即興演奏を行う際に、脳内で以下の思…

絶対音感と相対音感―Absolute pitch and Relative pitch

問:よく「私絶対音感だから…」とか「音感がないからなあ…」という話をすることがあります。楽器を演奏する者同士、そういう話しますよね。 ところで、ジャズするには音感、やっぱり必要なんでしょうか。 絶対音感とか相対音感とか、よく言いますよね。 詳し…

Who is the Best Jazz Trombonist ?

さて、一応ジャズトロンボーン奏者の最高峰というと Jay Jay Johnsonと Curtis Fullerの二人ということになっている。世間ではそうなってる。これは間違いない事実だ。ところで、三人目の男は誰か? というと これが難しいよね。 Slide Hamptonを挙げる人も…

コピーが嘘くさい――呪文の詠唱

飯田橋にて 問:ソロを吹くことになったのですが、アドリブなんて出来ません。しょうがないからCDのフレーズをコピーしたんですけれども、なんか上手く吹けないっていうか、嘘くさいんです。 どうしたらいいでしょうか。 わかる。 めっちゃわかるー。 でも、…

目次

これまでの記事のインデックスを作ってみました。 緒言 このサイトをはじめるにあたって: - 半熟ドクターのジャズブログ(はじめに) アドリブについて、演奏について ジャズの演奏やアドリブについて、セッションの現場で感じたことなど。 総論 ジャズの理…