半熟ドクターのジャズブログ

流浪のセッショントロンボニストが日々感じたこと

コピー、トランスクライブのススメ。

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トランスクライブのすすめ その2ートロンボーン編 - 半熟ドクターのジャズブログ
トランスクライブのすすめーその3 - 半熟ドクターのジャズブログ

音楽を聴いていて、
「これカッコいい!」
「これ、やりたい!」と思う瞬間というのは、あると思います。

その時の気持ちこそが、演奏をする原動力であるべきです。

それがジャズである必要もありません。
J-popでもいいし、洋楽でもファンクでもロックでもなんでもいいんです。
自分の楽器でそれを表現する。

もちろん、金管楽器木管楽器のような単音楽器では、自分でメロディーラインを吹いただけでは、形にならない。
(逆にギターやピアノのようなコード楽器の場合は、もちろん修練は必要ですが、単独で人に聴かせられる形まで完成させることはできます)
でも、メロディーや、リフを楽器で吹いてやることで、そのサウンドに迫ることはできます。

譜面を書く事:

大事なことを言います。
やりたい曲がある時に「譜面を探す」習慣はやめた方がいいってこと。

もちろん、ミリオンヒットとかで、譜面が容易に手に入るものは、手に入れてもいいでしょう。
今はそういう譜面もずいぶん充実してきたので、探し方さえうまくなれば、大抵のものは見つかる。

ただ、自分の「これ好き!これ吹きたい」という気持ちと、
「譜面があるから吹く」というのは全く別物です。

吹奏楽とかオーケストラ、ビッグバンドなどに慣れた人は、選曲されて与えられた曲に対して、自分の趣味嗜好はともかくその曲に深く没入し繊細な解釈をして曲の深部に入り込むという作業を必ずキャリアの中途の段階で経験しています。

なので、曲の感想は第一印象ではなく、深くつきあうことによって感想もかわるということを知っています。
ですが、自分の第一印象や曲の好き嫌いはとりあえず横に置いておく、という思考が生まれやすいのも事実。

こういう思考になれていると、自分の好き嫌いは抜きにして、与えられたレパートリーの中で好き嫌いを選ぶようになりやすい。
だから「曲何やりましょうかねー」と言って、黒本(Jazz Standard Bilbe)をペラペラめくって探す、みたいになるのです。

「好き」を大事にする:

譜面にない曲を好きになった場合、できれば、その「好き」を大事にして、自分で譜面を書いてみませんか?
ということです。

アドリブソロ、イントロ、エンディングまできっちりと書き込まなくてもいいです。
まずはテーマだけでもいい。
耳で聴いた自分の好きなものを、自分の中に取り入れる行為。
そこに頒布された譜面を介在させない。

好きな曲を自分のものにする。
選択肢の中から選ぶ、ではなく、好きな曲を大事にしましょう。

コピー、トランスクライブはとても大事。

書く力は書く事でしか得られない

それに譜面を書く力は、書くことでしか得られません。
最初は、自分で譜面を書くのはとても難しい。

自分の選んだ曲を、自分のバンドで演奏してみる。やっぱり自分の考えを伝えるために譜面を書く必要があります。
他の人に読みやすい形で譜面を書くのは、もっと難しい。

いずれは自分のオリジナルを演奏することもあるかもしれない。
そんなとき、自分の演奏を記録するには、やっぱり譜面です。
それまでに、コピーとかをしていて譜面に書き慣れていると、譜面を書く事に抵抗がないと思います。

トロンボーンの売り譜面も、最近はぼちぼち出ていますが、昔は全くありませんでした。
昔は手書きで譜面を書いたものです。
今はヘタに便利にはなったので、譜面を書かずに済ますことはある程度可能ですが、あなたが憧れるスキルのプレイヤーになる過程で、どうせ譜面を書く局面にぶちあたります。

譜面を書くことを忌避せず、自分の「好き」に正直でいましょう。

* * *

・書いた譜面を演奏するときには諸問題もあります、それについてはこれを参考に。

jazz-zammai.hatenablog.jp

・記譜にはいろいろなポイントがあります。ご参考までに。
jazz-zammai.hatenablog.jp
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