半熟ドクターのジャズブログ

流浪のセッショントロンボニストが日々感じたこと

【番外編】カラオケ店での感染リスクを最小化する方法

5月末をもって、緊急事態宣言は一時終了した。しかし、感染が終わったわけではなく、みなそれぞれに注意をしながら、かつての日常生活に戻りつつある。

そんななかで、カラオケやライブハウスという、「三密空間」としてやりだまにあげられていた業態も、おそるおそる開業をはじめている。
ただ、感染のリスクはゼロではない。


ライブハウスについては、非常事態宣言前に書いたこれを参考にしていただきたい。

jazz-zammai.hatenablog.jp

今回は番外編として、カラオケ店における感染リスクを最小化する方法を考えてみよう。

1.行かない

前回も書いたが、リスクをできるだけゼロにするならば、最良の方法は、やはり行かないことだ。
うまい話は、やっぱりない。
可能な限りコロナの感染リスクを最小化するなら、行かない、という以上の解はない。

ただ、3ヶ月自粛してわかった。音楽ジャンキーの私はカラオケ好きでもある。一定期間カラオケに行かないのはまあまあ苦痛だった。
ある種の中毒のようなもんだ。黒川氏の賭けマージャンを笑えないね。
『廃カラオケ勢』は一定人口存在する。
行く行かないの二分法ではなく、行く前提で、できるだけリスクを減らす、という方法は考えられないだろうか。

2.行く場合にも

というわけで、行く場合にリスクを最小化する方法を検討しよう。

  • できれば広い部屋を用意する(ぎゅうぎゅうにしない)
  • 人数も少なめ
  • パリピ」じゃない感じ

エアロゾル感染と飛沫感染を防ぐために、相対的に広い部屋が望ましいだろう。
肩を寄せ合うようなぎゅうぎゅうの空間はあまりよくない。
また「カラオケ」で、想像する様子って、人によってかなり差があるようですね。
狭いパーティールームで密集・熱唱、タンバリン鳴らしまくり、みたいな、いわゆる盛り上がっているカラオケは、多分感染の可能性高いと思う。

私は自分のやるカラオケでは、同時に二人以上は歌わない。
マイクエコーさえオフにする。歌をしっとり楽しむ式のカラオケ。タンバリンとか鳴らすやつはブッ殺死。
盛り上がる、ではなく、歌を歌うカラオケではある。
こういう静かなカラオケの方が、おそらく感染リスクは低いだろう。
なんなら歌っている人以外はマスクしておく、くらいなら飛沫感染はかなり減らせる。

室内の工夫

室内の感染については、飛沫感染防止と、エアロゾル感染防止に分けて考えるべきだと思う。

飛沫感染

飛沫感染は、唾液の飛散、そして、その飛散したウイルスの、体内の取り込みで生じる。
リスクがあるのは、歌唱の時の唾液が
1:直接粘膜に入る、もしくは
2:食物・飲料に付着し、それを摂取する
 という事象だと思う。

1:確率的には大きくはないが、対面している場合にリスクが高いと思う。例えばソファーで隣の席とかであれば、リスクは少ない。
もし対角で、やや近いような場合はマスクをした方がいいのかもしれない。
私はメガネなので眼球結膜への付着は考えなくてよさそうだが、メガネじゃない方はメガネの方が安全ではある。
テーブル席で、歌う時にその場で立ち上がって歌唱するタイプの人の場合はその下方へ飛沫を飛ばす可能性があるので、むしろ飛散範囲が増えて危険だ。
一番いいのは、ちょっと古いタイプだが、前に歌う用のステージがあるタイプ。歌うときはそこで歌い、少し距離を置いてテーブル・ソファーなど聴く人の席があるレイアウトだ。これが一番歌唱者の飛沫感染を防げると思う。

2:まあまあ会話のある場合の会食に準じるが、カラオケの場合、歌唱という形で唾液飛散が防げないことだ。
テーブルに唾液(つまりウイルス)が飛散し、それを摂取すれば、感染するリスクはありうる。
したがって、カラオケ店では、フードは頼まない方が無難だ。長時間テーブル上に暴露された食物ほど危険度が高いと思う。
ドリンクについては、ここで取り上げたような、カップに蓋をするのが望ましいと思う。

今のところ店では用意されていないので、今度持って行こうと思った。

マイクに触れるような歌唱法であるとすれば、マイクの洗浄とか消毒をどのタイミングでするのかが難しいところだが、僕はそんなでもないのでまあいいか。マイク内部機構を痛めるので、アルコールスプレーを噴霧するのはよくない。
金属のアミアミの部分をアルコールのウェットティッシュで拭き取る、くらいだろう。
マイクの内部機構に飛散した唾液が蒸発する時にウイルスが浮いてくるのか、というのは難しい命題だが、これは僕は感染力のある形で蒸発はしないのでは、と思う。ただし、マイクを握っている手を介した感染はありうるので要注意だ。

エアロゾル感染

エアロゾル感染については、正直程度の定量的な見積もりが難しい。
これがカラオケボックスでの感染リスクについて、完全には見積もれない部分だと思う。
ただ、静かに独唱している分には、飛沫感染はともかく、エアロゾルによって、空気・空間中にウイルスが撒き散らされる可能性は相対的に低いのではないかと思う。もちろんくしゃみとか、咳をする人がいればその限りではない。
できれば、一巡するごとに一旦止めて、2-3分でも換気をしたらいいのではないかと思う。
また、エアロゾルの濃度はこれはやはり部屋の広さに反比例する。
この点でも、上記の「ステージありタイプ」が有利だ。

まとめ:

  • 相対的に広い部屋・人口密度を減らす
  • 歌う際の注意:ステージ式がベスト、囲みテーブルで立って歌わない。同時に全員で歌わない(基本独唱)歌う人以外はマスクをすれば完璧。
  • 食事は避ける。飲み物については、蓋がある方が望ましいかも
  • 一定時間ごとに換気をする。一定時間ごとにマイクの消毒、手洗いを繰り返すことができれば、かなり優秀なのでは。
  • でもやっぱり、行かないのが一番リスクが少ない。

しかし、こんな感じだと、カラオケの、薄暗く狭い部屋で肩寄せ合って歌ってドキドキする…みたいなトキメキ感ゼロですな。
本当にストイックに歌うしかない。
まあ今の僕にとってはカラオケはそういう存在なわけだが。
もー最近若い人のカラオケのレパートリーがわかんなくて、結構きずつく昨今である。

ちなみに

このコロナ自粛あけにカラオケにいってみたのだが、システムが進化していた。
最近のはアプリから予約できる。
受付を通さず、直接部屋に入るのだ。
そして、ドリンクバーでもいいし、デンモクみたいなやつで食事やドリンクを頼む。
昔は店員が運んできてくれたが、合図があったら、食品出し口にでてくるのをセルフで取りに行くシステムに変わっていた。
終了10分前のお知らせもデンモクでやるし、延長もそこから操作できる。
会計もセルフレジだ。
なんと、入店から退店まで、店員の姿を一度も見ずに済ませることができるのだ。

なるほど、ここまでシステムを変えたら、確かに店員と客が接触することは原則ないので、ウィズコロナでもなんとかなるという確信はあるな。
このシステムは強い。

しかし、この人に出会わないという使用感、なんか味わったことがあるなーなんだろう…と思ったけど。
わかった。
ラブホテルだ。